X Values STORY

ありたい姿を一人ひとりが真剣に考えたからこそ、
これまでとこれからをつなぐ新ビジョンが誕生しました

2024.10.07

2024年4月、新たな全社ビジョンである「X Values(クロス・バリューズ)」を発表したNTTデータ東海。このビジョン策定については、社員のほとんどが参加した全16回にわたるワークショップで方向性が導き出され、そのアウトプットを受け継いだ17名のメンバーによるワーキンググループにて内容が固められました。そこで、メンバーの中から5名に集まってもらい「X Values(クロス・バリューズ)」が誕生するまでの様子や、ビジョン策定にかけるそれぞれの想いについて語ってもらいました。

この記事に登場する人

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    K・I(法人分野)

    第三事業部 開発担当 課長
    2007年入社
    前職における生産管理システム構築やERP導入経験を活かし、現在は自動車部品製造業を中心に原価管理システムや調達システム等の開発・保守に従事。

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    T・I(経営企画部)

    経営企画部 事業推進担当 課長代理
    2013年入社
    入社から8年間は主に製造業向けの提案営業に従事。その後、経営企画部に異動し、財務会計(決算・税務)、管理会計(予算策定・実行管理)業務を担ってきた。

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    F・O(新社会基盤分野)

    第四事業部 開発担当 課長代理
    2006年入社
    公共系顧客へのシステム提案に従事した後に育児休暇を取得。復帰後に開発担当へ異動し、ネットワーク保守および業務支援システムの導入・運用保守を担当。

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    K・S(公共分野・静岡支店勤務)

    第一事業部 営業担当 課長代理
    2013年入社
    静岡支店に勤務し、静岡県内各自治体への営業活動に従事。主に、自治体の住民情報を扱う基幹系システムに関する提案を行っている。

  • A・K(金融分野)の写真

    A・K(金融分野)

    第二事業部 営業担当 主任
    2018年入社
    大学で心理学を学んだことから人と人とのつながりを重視する営業職を希望。現在まで東海エリアの地方銀行向けのシステム提案営業を担当している。

※掲載内容は取材当時のものです

どのような想いを抱いてワーキンググループに参加したのですか

T・I:普段、お客様と向き合い営業や開発に従事する事業部のメンバーが多い中で、私は経営企画部という会社の事業戦略に関わる部署からの参加でした。業務の中で事業状況や将来の戦略を討議する会議体に同席する機会が多いことから、そこで議論された内容を思い浮かべながら、全社を俯瞰した意見ができるのではないかと考えました。

F・O:私は、前のビジョンに愛着を持っている社員が多いということを、全社員を対象にしたワークショップを通じて知りました。そこで私が思ったのは、現状から飛躍しすぎてはならないということです。どれだけ立派であっても、別の会社を目指すようなビジョンは受け入れ難いですからね。それでいて、誰もが未来への躍進を期待できる内容を追求しなければならない。難度の高いテーマでしたが、だからこそ議論を重ね、理想のビジョンを追い求めました。
それに加えて、事業戦略の指針だけではなく、今の働きやすい職場環境や働き方に関する柔軟な仕組みなどをも踏まえて、社風をいっそう魅力的なものにしようとするメッセージも大切にしました。

A・K:私も、全社員が納得し、そして愛着が持てるビジョンにしたいという気持ちが一番にありました。それで、メンバーが本当にこれで良いのだろうかと迷ったポイントで、次に歩み出す方向性を示せる力になりたいと思いました。また、私は東海エリアの地方銀行をお客様とする営業を担当しているのですが、お客様のためには東海地方に根差したビジネスを大切にしながらも、東海地方以外にも視野を広げていくビジョンにしたいという希望を強く持っていました。全国展開するNTTデータグループであることの強みを積極的に活かす姿勢を盛り込みたかったのです。

K・S:静岡支店で勤務していると、こうしたケースでは名古屋の本社ではどんな動きをするのだろうか…とか、本社の誰とつながると喫緊の課題に対処できるだろうかと、戸惑う場面が時々あります。逆に、こちらから発信したい成功例などもあります。そこで私は最初に、そうした名古屋と静岡の距離感を縮められるビジョンをイメージしました。例えば地域にしっかりと目を向けるキーワードがどこかに入れば良いと思ったのです。

K・I:私がこのワーキンググループに参加しようと思ったのは、自分自身のキャリアの中で貴重な経験が積めると考えたからです。自分たちが創り上げたビジョンを会社の御旗として掲げられる経験など得難いですし、各部署から集まったいろんな仲間たちと叡智を掛け合わせる素晴らしい機会だと思いました。実際に、多くの仲間たちと深く関わり合って、さまざまな気づきを得ることができました。

ビジョン策定で難しかったことは何ですか。それをどう乗り越えましたか

T・I:Oさんが語ったように、今までのビジョンに愛着を感じている社員が多く、今までのビジョンとの繋がりが感じられ、かつ社員に馴染む言葉でなくては浸透しないのでは、と思いました。それはワーキンググループ全員に共通する感覚でした。そうした中で、それぞれが持ち寄ったビジョン案に対して丁寧に議論を重ね、案を絞り込んでいくことで、今回のビジョンが決定しました。今までのビジョンを一部受け継ぎつつ、より良いビジョンにアップデートできたと感じています。

F・O:ワードを絞り込む作業は、それまでに提案されていた一部を否定することにもなります。ですから発言しにくい雰囲気に陥る可能性もありました。それでも議論を前に進め、提案された一つ一つのワードを吟味して選択していかなければなりません。私は検討中のワードに違和感があればそれを正直に話しました。そうすることで、この場では何を言っても良い雰囲気をつくろうとしたのです。言い残しをしたくなかったという面もありました。

A・K:既存ビジネスで成果を上げてきた社員も、新規ビシネスで実績を築こうとする社員も、同じ方向を見ることができるビジョンにしていきたいと、誰もが思っていました。それを無理やり創ろうとすれば、パンチ力のあるワードやキラキラしたワードに流れてしまいます。メンバーの熱量が勢い余ってしまい、そうした地に足のついていない言葉が出た際、私は冷静に捉えて本当にこれで良いのかとメンバーたちに問いかけることを大切にしていました。

K・S:誰もが真剣で、会社やお客様を想う気持ちが強いあまり、議論が白熱する一方で何度も空回りしました。でも、その度にKさんのように周囲を落ち着かせてくれる人の存在に助けられたように思います。このようにワーキンググループの議論が発散した時に立ち返ったのは、あらかじめ定めていた新ビジョンの9つの定義…「NTTデータ東海らしさを伝えるもの」や「全社員に浸透しやすいもの」です。それに則しているか確認することで軌道修正できたことが本当に良かった。私自身も何度も頭の中で9つの定義に立ち返って考えていました。

K・I:誰もが社員を代表して成し遂げなければならない役目にプレッシャーを感じていました。自分も周囲も行き詰まって、「この言葉はぜひ入れたい!」という魅力的なワードがなかなか出てこない時は、焦燥感が立ち込め、私は帰宅後も夜中までずっと言葉を探し求めていました。そうした真剣さは私だけではなかったはずです。だからこそ、最後に、これなら満足できるというワードが全員一致で決定できたのだと思います。

最終段階でクロス・バリューズにたどり着いた時、何を想いましたか

A・K:「クロス・バリューズ」は、ワーキンググループ全員で長い時間をかけて意見を出し合い、深い議論を幾度も交わして、メンバー全員が深く納得したビジョン案だったので、達成感はとても大きなものでした。今は、「クロス・バリューズ」に込めた想いを全社員に浸透させていくことに強いモチベーションを感じています。でも、この新ビジョンなら、社内にすぐに浸透して、その構想通り会社全体が自走していける気がします。

K・S:全社員に「クロス・バリューズ」を浸透させていくのは、まさにこれから。各事業部が順番に主催する月次の「クロス・バリューズミーティング」には積極的に協力したいと考えています。それに加えて、お客様にもアピールしていきたいと思います。X(クロス)という言葉に、自分たちができることが一気に広がったと強く感じます。これを機に、ベンチャーと組んで大手顧客の課題解決を引き寄せるなどといった、今までにはなかったような事業が展開できるのではないかと期待しています。

K・I: X(クロス)というワードは可能性に満ちていますが、私はまずは事業部と事業部を掛け合わせるパターンから始めることをイメージしています。ワーキンググループ内で、さまざまな事業部と協力して自信の持てる成果を生み出したのですから、ビジネスの現場でも同じような成功体験が可能であるはずです。私たちが次々と打ち出す新たなバリューを生み出す新提案に、お客様も身を乗り出してくれると考えています。今は楽しみしかありません。

F・O:「クロス・バリューズ」というワードがワーキンググループの全員一致で決まった後、ではどのような価値観や社会ニーズ、テクノロジー、ステークホルダーを掛け合わせていくことができるのか…という、完成度を高める議論が追加で継続しました。何をクロスしていけるのか、何をクロスすれば良いのか、というテーマです。そこで、私はCROSSの5文字を頭文字に方向性を示す言葉を当てはめて提案し、ワーキングメンバーの賛同を得られました。もちろん、仲間たちとたくさんの言葉を交わしたからこそ、みんなの想いを集約することができ、ピントが合ったのだと思います。

T・I:「クロス・バリューズ」は多様な価値観を尊重し、その融合によって新しい価値を生み出そうとする意味が込められています。この新ビジョン決定を機に、私自身も自分の価値観と改めて向き合い、得意領域の追求・幅出しと他者への理解を進め、自分の考えを発信していくことで周囲に良い影響を与えていきたいと思います。そして、内輪で盛り上がるだけではなく、新ビジョンで今まで以上の価値をお客様と共創できるNTTデータ東海を幅広くアピールしていきたいと考えています。

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